「中1の最初の定期テストで、実際にどんな問題が出るのか」——これがわからないまま学習を進めるのは、地図なしで目的地に向かうようなものです。
そこで我が家では、実力診断を終えた後、次のステップとして「実際の中学校の出題傾向に近い模擬テスト」をゴールとして可視化することにしました。

今回は、このゴール設定の考え方と、実際に用意した模擬テストの中身を公開します。
1. なぜ「ゴールの可視化」から始めるのか
目標を可視化し、そこから逆算して今何をすべきかを計画する「バックキャスティング」という考え方があります。
これは受験だけでなく、あらゆる学習において基本となる強力な武器です。
「英語を頑張ろう」という漠然とした目標では、子どもは何から手をつければいいのかわかりません。
「このテストの、この問題が解けるようになる」という具体的なゴールがあって初めて、日々の練習に意味が生まれます。
そこで我が家では、神奈川県内の公立中学校の出題傾向をベースにした、オリジナルの模擬テストを用意しました。

2. 実際に用意した模擬テスト
以下が、実際に使っている「中1・1年最初の英語模擬テスト(神奈川県公立中学校アレンジ版)」です。
目標時間45分・100点満点で、神奈川県公立中学校で使用している教科書(Here We Go!等)のUnit 1〜Unit 2の範囲を想定しています。
大問1:リスニング問題(15点)
【放送文】
“Hello. My name is Alex. I am from Canada. I like sports. I play soccer every day. I cannot swim well, but I like swimming too. Thank you.”
(1) アレックスさんの出身国を日本語で書きなさい。(5点)
(2) アレックスさんが毎日しているスポーツを英語で書きなさい。(5点)
(3) 放送の内容と合っているものを、次のア〜ウから1つ選び、記号で答えなさい。(5点)
ア:アレックスさんは水泳がとても得意である。
イ:アレックスさんは水泳があまり得意ではないが、好きである。
ウ:アレックスさんはスポーツがあまり好きではない。
大問2:アルファベットと基本単語(15点)
(1) 次の日本語に合う英単語を正しく書きなさい。ただし、すべて小文字で始めること。(各3点)
① 音楽(mから始まる) ② 先生(tから始まる) ③ 練習する(pから始まる)
(2) 次の点線(4線)のどこに文字を配置するか注意して、指定された単語を正しく書きなさい。(各3点)
① guitar(1つの文字が下の線からはみ出すルールに注意)
② English(最初の文字が大文字になるルールに注意)
大問3:文法・空欄補充問題(20点)
(1) A: (①)you from Yokohama? B: Yes, I(②).
(2) A: Do you like baseball? B: No, I(③). I(④)basketball.
(3) A: I(⑤)play the piano.
大問4:語句整序(並べ替え)問題(20点)
(1) ( lives / I / in / Yokohama ). (私は横浜に住んでいます)
(2) ( a / you / do / dog / have )? (あなたは犬を飼っていますか)
(3) ( like / what / you / do / sports )? (あなたは何のスポーツが好きですか)
(4) ( my / not / is / notebook / this ). (これは私のノートではありません)
大問5:表現・自由英作文(30点)※ここが内申点の分かれ道!
あなたの学校に新しいALT(外国人の先生)が来ました。その先生に向けて、あなたの自己紹介を3文以上の英語で書きなさい。(30点)
【条件】
- 1文目:自分の名前を伝えること
- 2文目:自分が好きなこと(スポーツや食べ物など)や、できることを伝えること
- 3文目:相手(先生)への質問を1文入れること
- すべて正しい文法、スペル、ピリオド(.)やクエスチョンマーク(?)を正しく使うこと

3. まずは「眺めてみる」ことから
このテストを最初にやった時、大事にしたのは「いきなり解かせない」ということです。
なぜ解かせないかというと、ゴールをイメージすることを目標としているから。
まずは正解・不正解を気にせず、問題そのものを眺めてみることから始めました。
小学校の「楽しむ英語」から、中学校の「内申点を競う英語」へのレベルのギャップに、驚かれる方も多いのではないでしょうか。
私は驚きました。
現在の教科書改訂以降、最初から、容赦なく高い記述力が求められる作りになっているようです。

4. このテストから見える「中1英語のリアルな難所」
このテストを見ていただくとわかる通り、今の公立中学校の英語は「最初から容赦なく書かせる」のが特徴です。
昔のように「I am a student.」の暗記からゆっくり始まるのではなく、小学校で「聞いたことがある・話したことがある」前提で進むため、小6の今から埋めておくべきギャップが2つあります。
ギャップ①:「言える」のに「書けない」
「English」「guitar」「Yokohama」など、耳では知っている言葉を、「4線の上に正しく、大文字小文字のルールを守って美しく書けるか」が最大の減点ポイントになります。
大問2の(2)がまさにこの力を問う問題です。
ギャップ②:「be動詞」と「一般動詞」のごちゃまぜの壁
中1の最初のつまずきは、”Are you from…?”(be動詞)と “Do you like…?”(一般動詞)の区別がつかなくなることです。
大問3や大問4で、これらが混ざったときに正しく使い分けられるかが勝負の分かれ目になります。

5. このテストを、どう「アンカー」として使うか
このテストを一度に全部解かせようとすると、子どもにとってはハードルが高すぎます。
そこで我が家では、「大問1つを、その日の”アンカー”(目印)にして、1つずつ倒していく」という進め方(アンカー大問方式)を採用することにしました。
「今日はこの大問を倒す」という小さなゴールを積み重ねていくことで、最終的に100点満点のこのテストを、子ども自身の力で解けるようにする——これが、我が家の当面の目標です。
実際にこの方式でレッスンを始めてみたところ、想定していなかった課題がいくつも見つかりました。その内容は、次回の記事で詳しく報告します。


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