前回、「単語だけを続けていていいのか」という疑問から、カリキュラムを軌道修正しました。

単語回と文法回を交互に進める新方針のもと、今回はいよいよ初めての文法回です。
アンカー大問は、大問3(文法・空欄補充問題)。
中1英語で誰もが一度はつまずくと言われる、be動詞と一般動詞の使い分けに、正面から向き合う回になりました。
実際に使ったプロンプトの全文は、記事後半の「8. 今回実際に使ったプロンプト全文」に掲載していますので、そちらもあわせてご覧ください。
1. 最初のつまずき:「Are you」のはずが「Do you」に
最初の問題はこちらでした。
Are you from Yokohama?
これに対する最初の回答は、「Do you from Yokohama?」というものでした。
一見、単純な書き間違いのようにも見えますが、これは中1英語で非常によくあるつまずみ方です。
「〜出身です」「〜です」という状態を表す文にはbe動詞(am/are/is)を使うのに対し、「〜する」という動作を表す文にはDo/一般動詞を使う、というルールがまだ整理できていない状態でした。
説明を聞いた後は、自力で「Are you from Yokohama?」と修正できました。

2. 「I Yokohama」から「Yes, I am」へ
続く問題も、同じ壁に関連するものでした。
Are you from Yokohama? Yes, I(②).
ここでの最初の回答は「I Yokohama」。beforeの説明を踏まえて「Are you」の形は意識できていたものの、答え方の中の「am」が抜け落ちてしまうという、また別のつまずきが見えました。
「Iの後ろには”〜です”を表すamが必要」と説明したところ、「Yes, I am.」と正しく答えられました。
3. 一般動詞側でも、着実に一歩ずつ
一般動詞の問題にも取り組みました。
Do you like baseball? No, I(③).
ここは「好きではない」という否定の意味を答える問題で、正解は「No, I don’t.」。continuing、
I(④)basketball.
(「私はバスケットボールが好きです」)という文では、「I like basketball.」という正しい答えにたどり着けました。
一般動詞側は、be動詞ほど大きくつまずくことなく進められた印象です。

4. 今日できるようになったこと
今回のセッションを通じて、以下ができるようになりました。
- 「Are you from Yokohama?」の形を覚えた
- 「Yes, I am.」という答え方を覚えた
- 「I don’t」の使い方を確認できた
- 間違えた時、説明を聞いて自力で修正できた
特に、小学6年生の段階で「なぜDoではなくAreなのか」を理解する入口まで進めたのは大きな一歩だったと思います。
この「状態か動作か」という区別は、中学校の授業でも繰り返し出てくる概念なので、今のうちに感覚をつかめているのは心強い材料です。
5. 今回のポイント:間違いを恐れず、試して直す姿勢
今回、印象的だったのは、「わからないから終わり」ではなく、まず答えを試してみて、間違いを指摘されたら修正するという一連の流れが、文法学習でも自然にできていたことです。
これは、前回までの単語学習(teacher、practice、schoolなど)で身についてきた「間違えても、どこが違うかを確認しながら直せばいい」という感覚が、そのまま文法にも引き継がれている証拠だと感じました。
単語で培った”直し方の型”が、文法という新しい領域でもそのまま機能した、という見方もできそうです。

6. 課題として残った部分
今回は、時間の関係で「自分で考える練習」を優先したため、間違えた問題の完全な再テストまでは行えませんでした。
特に、be動詞と一般動詞の使い分け自体は、まだ完全に定着したとは言えない段階です。
中1英語で最初につまずきやすい部分なので、しばらくは “Are you ~?” と “Do you ~?” の違いを繰り返し練習していく必要がありそうです。
このレッスンの後、子ども本人からも率直な感想がありました。
間違えたとき解説したらそのままで、復習なしで進んでしまっていまいちだった
正直、これは的を射た指摘だと思いました。
プロンプトには「セッションの最後に間違い直しをする」というルールはあったものの、「間違えたその場で、もう一度確認してから次に進む」という即時のチェックが抜けていたのです。
「Do you from Yokohama?」を「Are you from Yokohama?」に直した直後、そのまま次の新しい問題に進んでしまい、本当に理解できたのかを確認しないまま先へ進んでいたことになります。
セッション終盤にまとめて振り返るだけでは、子ども自身も「本当に直ったのか」という手応えを得にくかったのだと思います。
この気づきを踏まえて、プロンプトに一つルールを追加することにしました。

7. プロンプトの修正:「間違えたその場で、もう一度確認する」
追加したのは、以下のルールです。
【即時の復習チェック(新規追加)】
生徒が問題を間違えた場合、解説をして終わりにしてはならない。
解説の直後、必ず次のいずれかを行い、その場で理解度を
確認してから次の新しい問題に進むこと。
a. 同じ問題を、もう一度そのまま出題し直す
b. 同じポイントを問う、ごく簡単な類似問題を1問出す
生徒が正しく答えられたら、次の新しい問題に進んでよい。
まだ難しい様子であれば、ヒントを変えてもう一度だけ確認する。
このステップは、セッション終盤の「間違い直し」フェーズとは別に、
間違いが起きたその場で毎回行うこと。
これまでの「セッション終盤にまとめて間違い直しをする」というルールは、最後にもう一度全体を振り返るという位置づけとして残しつつ、今回追加したルールは、間違いが起きたその瞬間に、小さく確認してから前に進むという役割を担います。
この2つを組み合わせることで、「その場でも直せた」という実感と、「最後にもう一度確認できた」という実感の、両方を積み重ねられるようにしました。
このローテーションを含めた、我が家の取り組み全体の流れは、【完全ガイド】塾なしで神奈川県公立高校に合格するためのAI活用法でご覧いただけます。

8. 今回実際に使ったプロンプト全文 {#prompt-zenbun}
今回のレッスンで、実際にChatGPTに投げた指示文を公開します。
「無料版ChatGPTで『記憶が薄れる』問題に対処する方法」で紹介した「新しいチャットごとに指示を出し直す」運用に沿って、実は以下の3つのパーツに分けて構成しています。

- 状態サマリー:セッションのたびに書き換える、これまでの進捗
- 今回の実施内容:その回ごとに変わる、「今日は何をやるか」という指示(単語回か文法回か、扱う大問など)
- 固定ルール:一切変更しない、一問一答・フィードバック・終了判断などの共通ルール
①と②はどちらも「毎回書き換える」部分ですが、役割が異なるため分けています。
①は「これまでの積み重ね」、②は「今日やること」という違いです。
① 状態サマリー(このセッション用に更新した部分)
【現在の学習状況(状態サマリー)】
■ すでに学んだ単語(定着済み)
music, teacher, practice, student, friend, family, school
■ 現在のカリキュラムの位置
・単語学習と文法学習を、40%:60%の比率で交互に進める方針に変更済み
・前回(第3回)は単語回(大問2:friend, family, school)だったため、
今回のセッションは文法回(大問3:be動詞・一般動詞の使い分け)を実施する
■ 生徒本人からの継続的な要望(今後も必ず反映すること)
・1回の授業は15分程度
・新しい単語は1回3語まで
・「今何語目か」「全体の何割か」を常に伝える
・一問一答形式を厳守する(複数の質問・小問を一度に提示しない)
・間違いは「どこが違うか」を具体的に伝える(曖昧な励ましだけで終わらせない)
■ 前回セッションの簡単な振り返り
teacherの復習でヒントを頼りに自力修正、friend・familyは初回で正答、
schoolは「schoole」と語尾にeを付ける誤りがあったが、
修正後は自力で正答できた。なお前回は保護者が付き添えず、
生徒一人でセッションを完了できた。
② 今回の実施内容(この回だけの指示・毎回書き換える)
ここまでの状況を踏まえた上で、以下のルールに沿って
「アンカー大問方式」でレッスンを進めてください。
【今回は「文法回」です。大問3の進め方】
1. まず生徒にこう伝える:
「今日は単語のお休みで、文法にチャレンジする日だよ。
中1の期末テストに出る、大問3をやってみよう」
2. 大問3の問題文を、省略・要約せず、一字一句正確に提示すること。
提示後、必ず「ちゃんと見えた?」と確認し、生徒の返事を待つこと。
3. まずは今の実力で挑戦させる。出題は必ず1問ずつ行い、
1つの小問だけを提示して回答を受け取ってから次に進むこと。
4. 大問3を解けるようになるために必要な文法の部品を、1つずつ
丁寧に教える。特に以下の2点を重点的に扱うこと。
・be動詞(am/are/is)の文と、一般動詞(play/likeなど)の文の違い
・疑問文・否定文それぞれの作り方
説明の際は、すでに学んだ単語を積極的に例文へ使うこと。
5. 部品の練習が進んだら、最初に見せた大問3にもう一度挑戦させる。
6. セッションを終える前に、今回間違えた問題を1問ずつ出し直す
「間違い直し」を必ず行うこと。
次回、単語回(大問2)を実施する際は、この部分がまるごと「単語回の進め方(3語程度を①スペル②読み方③意味…の順で扱う、など)」に差し替わります。
大問2と大問3、どちらの指示を使うかは、その回の状態サマリーの内容に応じて選ぶ、という位置づけです。
③ 固定ルール(一切変更しない部分・抜粋)
(このほか、以下は毎回変わらず使い回している共通ルールです)
・会話の進め方に関する重要ルール(一方的に教えない、一問一答を厳守)
・セッションの長さ・終了に関する重要ルール(15分目安、生徒の意思を優先)
・フィードバックに関する重要ルール(曖昧な励ましで終わらせない)
・保護者からの割り込みについて(「親から先生にお願いがあります」で中断)
・セッション終了時に必ず出力する内容(1〜9項目)
固定ルールの土台は「アンカー大問方式、始めてみたら見えた5つの課題」で公開した初版がベースになっており、単語学習のステップ部分は「アンカー大問方式2回目」の記事で更新した内容を引き継いでいます。
今回はそこに、②の「今回の実施内容」として、文法回(大問3)用の進め方を新たに追加した形です。

9. 次回は単語回へ:交互ローテーションの実践
カリキュラムの方針通り、次回は単語回(大問2)に戻ります。
これまで学んだ7つの単語(music, teacher, practice, student, friend, family, school)を復習しつつ、新しい単語3語程度(book, English, guitarなどを予定)に進む予定です。
「単語→文法→単語→文法」という交互のリズムが、今回で実際に1サイクル回ったことになります。
このローテーションが、今後どう学習の定着に影響していくか、引き続き見ていきたいと思います。


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