現在の最新版:Ver.2.9|新出・復習を組み合わせた「1日5セッション制」
我が家では、小6の英語先取りにChatGPTを「AI家庭教師」として使っています。
ただし、最初から完成したAI家庭教師があったわけではありません。
実際に子どもとの授業で使ってみると、
- 「単語だけでいいの?」
- 「Are you と Do you の違いが分からない」
- AIが「準備はいい?」と聞くだけで授業が進まない
- 毎回あいさつを繰り返す
- 音声で「もしもし」と言ったら、授業が雑談に変わる
- 3単語学習しただけで、その日の学習そのものが終わってしまう
など、想定していなかった問題が次々に起きました。
そのたびに、
使う → 問題を見つける → 原因を考える → 修正する → また使う
を繰り返しています。

そしてVer.2.9では、子どもから出た「これまで全体の問題も復習したい」という要望をきっかけに、それまでの「1セッション=3新出語」という前提そのものを見直しました。
このページでは、実力診断から始まった我が家のAI家庭教師が、どのような問題にぶつかり、どう改善してVer.2.9まで進んできたのかを時系列でまとめます。
今後も新しい問題や改善があれば、このページへ追記していきます。
※このページは、すべての細かな修正を網羅するものではありません。実際の記事として記録してきた主な問題と改善を中心に掲載しています。
塾なしで神奈川県公立高校を目指す我が家の学習計画全体については、こちらにまとめています。
▶ 【完全ガイド】塾なしで神奈川県公立高校に合格するためのAI活用法
STEP1|まず「何を教えるか」より、現在地を調べた
最初に考えたのは、
「AIに何を教えさせるか」ではなく、「子どもが今どこまで分かっているのか」
でした。
そこで、いきなり中1英語を教えるのではなく、まず実力診断を設計しました。
▶ 【神奈川県版】塾なしAI家庭教師、いきなりテストより先に「実力診断」から始めた話
そして、実際に子どもに診断を受けてもらいました。
やってみると、できることと、まだ曖昧なことが見えてきました。
▶ 【神奈川県版】塾なしAI家庭教師、実際に「実力診断」をやらせてみた結果
ここから、診断結果をもとに学習内容を決めていくことにしました。
STEP2|模擬テストから逆算する「アンカー大問方式」へ
次に必要だったのが、
「何をできるようになればいいのか」
というゴールです。
そこで、中1最初の定期テストを想定した模擬テストを用意しました。
▶ 神奈川県公立中学校アレンジ模擬テストを”ゴール”にしてみた話
さらに、模擬テストの大問を「アンカー」にして、必要な単語や文法へ戻って学習する「アンカー大問方式」を試しました。
ところが、最初の実践から問題が出ます。
そこで修正して2回目へ。
▶ アンカー大問方式、2回目のレッスンで見えた「子どもが授業を作る側に回る」瞬間
さらに3回目では、「1回3語」というスタイルが定着してきました。
▶ アンカー大問方式3回目、「1回3語」スタイルが定着してきた話
ここまでは順調に見えました。
しかし今度は、保護者側から、
「このまま単語だけを続けていていいのか?」
という疑問が出ました。
STEP3|「単語を覚える」から「文法も学ぶ」へ
そこで、単語中心だったカリキュラムを見直しました。
▶ 「単語だけでいいの?」保護者の疑問から、カリキュラムを軌道修正した話
そして迎えた最初の文法回。
ここで、
Are you ~?
と
Do you ~?
の使い分けにつまずきました。
▶ 初めての文法回、「Are you」と「Do you」の壁にぶつかった話
一方で、問題は子どもの英語力だけではありませんでした。
AI側にも、授業を実際に進めてみないと分からない問題がありました。
たとえば、AIが「準備はいい?」と確認するだけで、なかなか問題を出してくれないことがありました。
▶ AIが「準備はいい?」と聞いて先に進まない問題を直した話
さらに、毎回あいさつや進捗表示を繰り返す問題も発生しました。
▶ book・English・guitarを覚えた日と、「毎回あいさつ」問題
文法回では、一度に複数の不具合が見つかったこともあります。
▶ 文法回でまとめて見つかった4つの不具合、AI家庭教師の限界と付き合い方
こうした経験から、問題が起きるたびに指示を追加するだけでは限界があることが見えてきました。
STEP4|「1つの巨大プロンプト」の限界
長く使うようになると、もう一つ問題になったのが学習状態の引き継ぎです。
どの単語を学んだのか。
どの文法でつまずいたのか。
次回、何を復習するのか。
こうした情報をどう引き継ぐかを考える必要が出てきました。
▶ 無料版ChatGPTで「記憶が薄れる」問題にどう対処するか
当初は、「静的プロンプト」と「状態サマリー」を分けることで対応しました。
しかし、改善するたびに一つのプロンプトが巨大化していきます。
そこで、1プロンプト方式そのものを見直すことにしました。
▶ 1プロンプト版の限界に気づいた話:Ver.2への移行を決めました
ここが、我が家のAI家庭教師にとって大きな転換点になりました。
Ver.2編|「直し続ける」から「構造を分ける」へ
Ver.2|1プロンプトから役割分担へ
Ver.2ではChatGPTのプロジェクト機能を使い、役割ごとにファイルを分ける構造へ変更しました。
さらに、前回までの学習状態を次回へ引き継ぐために、「STATUS_SNAPSHOT」という方式も導入しました。
▶ AI家庭教師Ver.2、ChatGPTの「プロジェクト」機能で作り直しました
これでかなり整理できました。
しかし、Ver.2にすれば完成というわけではありませんでした。
Ver.2初回|作り直しても5つの課題が出た
Ver.2を実際に子どもとの授業で使ってみると、新しい問題が見つかりました。
設計上は良さそうに見えても、実際の授業では想定どおりに動かない部分があります。
そこで、TeacherSystem・Curriculumを中心に修正しました。
▶ Ver.2改良版:TeacherSystem・Curriculumの変更点を全文公開
このあたりから、
作る → 子どもが使う → 問題が見つかる → 直す
というサイクルがはっきりしてきました。
Ver.2.3|「もしもし」で授業が雑談になった
改良後、音声で授業をしていたときのことです。
子どもが何気なく、
「もしもし」
と言ったところ、AIが授業から普通の雑談へ切り替わってしまいました。
▶ Ver.2、音声で「もしもし」と言ったら授業が雑談に変わった話
そこでTeacherSystemに「授業モード維持」のルールを追加しました。
単に「正しい問題を作る」だけではなく、
授業という状態そのものをAIに維持させる必要がある
と分かった改善でした。
Ver.2.4|今度は「セッション境界」が問題になった
Ver.2.3では、授業そのものはかなり安定しました。
ところが、同じチャット内で複数回の授業を行うと、新しい問題が見つかりました。
2回目以降のセッションで終了前復習が正しく実行されなかったり、「即時復習」と「終了前復習」が混同されたりする問題です。([塾なしAI家庭教師で公立高へ – 神奈川発・父の実践記][1])
▶ Ver.2.3は満足の進行、それでも見つかった「セッション境界」の課題
そこでVer.2.4では、
- セッションごとの状態管理
- 即時復習
- 終了前復習
を明確に分けました。
新しい「授業開始」が入力されるたびに、独立したセッションとして扱う考え方です。([塾なしAI家庭教師で公立高へ – 神奈川発・父の実践記][1])
ここで、「1回の授業をうまく動かす」だけでなく、授業を繰り返したときにも状態を正しく管理するという課題が見えてきました。
Ver.2.5|単語を思い出せないときの「段階ヒント」
Ver.2.5は、それまでの不具合修正とは少し毛色の違う改善でした。
AIを安定して動かすための修正ではなく、
子どもが単語を思い出せないときに、どうヒントを出せば自力で思い出しやすくなるか
という、教え方に関する工夫です。
これまでも「ヒントを出す」というルールはありました。
しかし、「意味は分かるけれど英単語が出てこない」という場面で、具体的にどうヒントを出すかまでは決めていませんでした。([塾なしAI家庭教師で公立高へ – 神奈川発・父の実践記][2])
そこで、
1回目:先頭1文字
↓
2回目:先頭2文字
↓
3回目:正解と意味を提示
という段階ヒントを追加しました。([塾なしAI家庭教師で公立高へ – 神奈川発・父の実践記][2])
さらに、ヒントを使って正解した場合は「ヒントなしで自力正解」と同じ定着度にはしないよう、記録方法も変更しました。([塾なしAI家庭教師で公立高へ – 神奈川発・父の実践記][2])
▶ Ver.2.5、単語を思い出せないときの「段階ヒント」を追加しました
AI家庭教師を作るには、AIを正しく動かすためのルールだけでなく、「良い先生なら、この場面でどう教えるだろうか」まで考える必要があると感じた改善でした。
Ver.2.7|「1回の授業」から「1日の学習」へ
「1セッション3語」というルールは機能していました。
ところが、今度は別の問題が出てきました。
3語やっただけで、その日の学習そのものが終了してしまう。
「1回のセッションをどうするか」と「1日の学習をどうするか」は、別の話だったのです。
そこで、
「1セッションの上限」
と
「1日の目標セッション数」
を別々に管理する方式へ変更しました。
▶ Ver.2.7、「1日3セッション」を管理できるようにしました
ここで、改善対象が「1回の授業」から1日単位の学習設計へ広がりました。
Ver.2.8|今度は毎回「続ける?」と聞かれた
Ver.2.7の仕組みを実際に動かしてみると、また小さな問題が見つかりました。
セッションが変わるたびに、AIが、
「続ける?」
と毎回確認してしまいます。
1日の目標セッション数を設定したのに、毎回そこで止まってしまっては、テンポが悪くなります。
そこで、1日の目標にまだ達していない場合は、毎回継続確認を挟まず、次のセッションへ進むよう修正しました。
▶ Ver.2.8、セッションの合間に聞かれる「続ける?」をなくしました
Ver.2.7で「1日の学習」を設計し、Ver.2.8ではその1日をスムーズにつなぐ進行を調整した形です。
Ver.2.9|「3新出語」から、復習を含む1日5セッション制へ
Ver.2.8まで、「1セッション=3新出語」を基本として学習を組み立てていました。
ところが、その後、実際に使っている子どもから、
「これまで全体の問題も復習したい」
という要望が出ました。
そこで、「1セッション=3新出語」という前提そのものを見直しました。
新しい単語を進めるだけではなく、過去に正解した問題・過去に不正解だった問題の復習も1日の学習に組み込み、「1日5セッション制」へ全面刷新しました。
ここで変わったのは、単純にセッション数を増やしたことだけではありません。
「新しいことを進める」だけでなく、「これまで学んだことを思い出す」時間も、最初から1日の学習設計に組み込む。
という変更です。
そして、この変更のきっかけもAI側から出てきたものではありません。
実際に使っている子どもの要望から生まれた改善でした。
改善履歴を並べると、変化が見えてきた
ここまでの改善を振り返ると、取り組んでいる問題そのものが少しずつ変化してきました。
| フェーズ | 主に取り組んだこと |
|---|---|
| Ver.1前半 | 子どもに何を教えるか |
| Ver.1後半 | AIへどう指示するか |
| Ver.2 | AI家庭教師全体をどう構造化するか |
| Ver.2.3〜2.4 | 授業状態・セッションをどう管理するか |
| Ver.2.5 | 段階ヒントなど教え方の工夫 |
| Ver.2.7〜2.8 | 1回ではなく1日の学習をどう設計するか |
| Ver.2.9 | 新出だけでなく、過去の学習も含めて1日を設計する |
AI家庭教師が、実践を通してどのように改善されてきたか

最初から、この設計図があったわけではありません。
むしろ逆です。
実際に子どもが使う
↓
想定していなかった問題が起きる
↓
なぜ起きたのか考える
↓
プロンプトや仕組みを直す
↓
また子どもが使う
この繰り返しで、現在の形になっています。
そのため、この開発記録で一番残しておきたいのは、個々のプロンプトそのものよりも、
AI家庭教師は、プロンプトを一度作れば完成するものではなかった
という点かもしれません。
少なくとも我が家では、実際に使う子どもの反応そのものが、次の改善材料になっています。
現在地|Ver.2.9
現在の最新版はVer.2.9です。
Ver.2.7では、「1セッション」と「1日の学習」を分けました。
Ver.2.8では、セッション間の不要な「続ける?」という確認をなくしました。
さらにVer.2.9では、子どもの、
「これまで全体の問題も復習したい」
という要望をきっかけに、「1セッション=3新出語」という前提そのものを見直しました。
現在は、新出だけでなく、過去正解・過去不正解の復習も含めた1日5セッション制で学習する設計になっています。

ただし、これで完成とは考えていません。
実際に使ってまた問題が見つかれば、その結果を次の改善へ反映します。
そして、新しい改善を記事にしたら、このページにも追加していきます。
AI家庭教師だけでなく、学習計画全体を見る
このページでは、AI家庭教師そのものの開発・改善履歴に絞ってまとめました。
一方で我が家が考えているのは、AI家庭教師そのものを作ることだけではありません。
- なぜ中1では集団塾を使わないのか
- なぜ英語から先取りするのか
- 実力診断をどう使ったのか
- 最初の定期テストをどう考えているのか
- 神奈川県公立高校入試と内申点をどう考えているのか
- 塾代とAI家庭教師をどう比較しているのか
といった内容まで含めた全体像は、こちらにまとめています。
▶ 【完全ガイド】塾なしで神奈川県公立高校に合格するためのAI活用法
AI家庭教師の改善だけを追いたい方は、このページを。
我が家の「塾なし×AI家庭教師」の取り組み全体を知りたい方は、完全ガイドをご覧ください。

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